BASIC POLICY
基本方針

BASIC POLICY基本方針

Go Forward !!

一般社団法人新潟青年会議所 2020年度 基本方針

村山 雄亮

世界の情勢は急激に悪化しているのではないか。今の自分は、最悪な状況におかれているのではないか。SNS上で叩かれているあの人は許されざる者ではないか。世界には、悲観的なニュースや思考があふれています。
果たしてこれらは真実でしょうか。世界では1日2ドル以下の生活を送る極度の貧困状態にある人は、1966年には全世界人口の約半数であったのに対し、2017年にはわずか9パーセントになっています。世界は少しずつではありますが、確実に良くなっています。
自分自身のことを振り返ってみて、失ったものばかりを数えていませんでしょうか。人生の中では失ったものもあれば、得たものもあります。その得たものの中には、思いがけない幸運が運んでくれた存在があるはずです。今の自分を支えている大きな存在があるかもしれません。
SNSを通して、誰もが世界中に自分の言葉を発信できる現代社会において、失敗をしてしまった人を多くの人が非難します。ただ、その失敗者は、その一度の失敗で全てを失わなければならないほどの人だったのでしょうか。他人のために貢献したことはひとつもなかったのでしょうか。人は失敗するものであり、誘惑に弱い生物です。失敗や過ちをしかと胸に刻めば、次に踏み出す一歩は大きなプラスの一歩となるはずです。
人の失敗や世界の不幸は、ニュースバリューがあります。残念ながら、人は他人の幸福や少しの成功には興味がないものです。自分自身についても、幸せより不幸なことの方が印象に残ります。そして、他人や自分の不幸、バッドニュースは、私たちが越えなければならない壁を不必要に高く見せ、挑戦する勇気を奪っていきます。
まずは、上を向くことからはじめましょう。世界のプラスを見ましょう。人と自分の良いところを見ましょう。失ったものばかりを振り返るのではなく、得たものを喜びましょう。ないことを嘆くより、あるものを活かしましょう。マイナスをゼロにする発想ではなく、ゼロを1に、1を10にも100にも創造していきましょう。
そうすれば、その先には無限の可能性が広がるはずです。評論家になって世の中を非難するのではなく、物事を前向きに捉え、行動するJAYCEEとして、私たちは歩き出さなければならないのです。

はじめに

2019年度、新潟青年会議所は創立65周年を迎えました。同年、新潟市は開港150周年を迎え、さらに日本は令和の時代に突入しました。様々な転換期であった2019年度の次年度は、未来に向けて新たな一歩を踏み出す一年となります。
本年は東京五輪が開催される年でもあります。スポーツの熱狂に日本中が沸き立つことでしょう。また、世界中が日本という国に注目をすることになります。これは新潟にとっても大いなるチャンスです。
新潟は、国際空港と国際港湾を有する「海と空のみなとまち」です。そして、上越新幹線や高速道路等の交通インフラが整い、中国、韓国をはじめとしたアジア諸国との関係においては、日本の玄関口となり得る可能性を秘めています。ただし、魅力がなければそれは単なる空想で終わってしまいます。観光分野の魅力を発信することは当然のことですが、新潟の拠点性からすれば、私はビジネスという切り口でも新潟は魅力をもっていると確信しています。国際拠点都市新潟という新潟の個性や独自性を現実に描き、その実現の第一歩を本年は踏み出します。

 国際拠点都市新潟を実現するための基盤を新潟青年会議所は既にもっています。
個性豊かな独自性あふれる都市を実現するためには、そのまちづくりにかかわる人たちの個性を活かさなければなりません。私たち、青年会議所は、20歳から40歳の青年経済人という枠こそあるものの、業種や会社は異なり、性格や歩いてきた人生も違います。メンバーの数だけの個性がそこにはあります。

「人間の個性はこの世の至宝」

私たちは、当然のように唱和しています。私も真にそう思います。メンバーの個性は、新潟青年会議所という組織にとっての至宝であり、かけがえのないものです。メンバーの個性が活き活きと輝き、誰もが貢献し、支え合う。そんな希望あふれる新潟青年会議所が、個性豊かな新潟の未来を創る。私は確信しています。

会員拡大が高める運動の推進力

私たちの運動の推進力を高めるための近道は、一緒に運動を発信してくれる同志を探すことです。同志は、運動の展開における最も身近な支援者となり、運動の推進力を飛躍的に向上させてくれます。そして、その効果は単純に数の論理からだけ生み出されるものではありません。新たに加入した同志には、当然ながら業種や経験、歩いてきた人生が全く異なる人材が多くいます。その経験値を組織に取り込み、活かしていくことができれば、予想のし得ない化学反応を起こし、組織の活性化へと繋がっていくことでしょう。それこそが、会員拡大が青年会議所の基本運動たる所以です。
また、新潟青年会議所は近年、会員拡大に関して大きな成功を収めました。これまで、卒業生の数は少ないか相当程度であったため、組織の構成員数は純増を続け、組織の力を伸ばしてきました。しかし、2021年度には数多くの卒業生を予定しています。新潟青年会議所がさらなる力強い組織となるためには、中長期的な視点に立って、未来を見据えた上で、論理的な考え方に基づいた会員拡大運動に取り組むことが必要とされているのです。
さらに、新たに加入した同志が組織の中で最大限の力を発揮できるように、青年会議所の原理原則を習得する場が必要不可欠です。時代とともに変わることはあれども、65年の歴史を刻むこの組織が生み出した社会貢献に対する考え方や、青年経済人としてのあるべき姿は変化することなく存在しています。個性を活かすということは、決して個人の自由意思に委ねるという趣旨ではありません。水がホースによって方向性と勢いを増すのと同じように、正しい規律の中で発揮される発想と行動こそが組織を変え、地域を変えていくのです。

地域を開発する青年の力

雄大な信濃川を軸に、歩んできた歴史を異にするまちが存在する都市部、そして、広大な田園風景と閑静な住宅街が立ち並ぶ郊外、新潟市は田園風景と都市が共存する他にはない特色を有しています。また、国際空港と国際港湾、高速道路等の交通、上越新幹線と豊かなインフラ環境に囲まれており、移動や輸送における利便性をもっています。さらに、新潟市は、国家戦略特区指定を受ける等、政策的見地からも可能性にあふれる都市です。明確な都市ビジョンを掲げ、最先端の政策によって新たなまちを開発することができる可能性がそこには広がっています。
現在、新潟駅では連続立体交差事業が進行しており、2021年度における全面高架化が目標とされています。それに伴い、周辺の道路拡張も進められ、新潟市中心部は利便性が向上することが想定されます。また、2015年度から導入された新バスシステムBRTについて、少しずつ利用者増の実績があります。新潟市中心部は、これらの交通インフラの整備により、今新しい局面を迎えています。このいわばまちづくりにおける重大な転換期にどのような都市像を描くのかは市民に委ねられています。そして、私たち責任世代にとっては、理想のまちづくりを実現するチャンスでもあります。新潟市がこれまで長年に亘り培ってきた国際都市としての基盤を軸に、日本政府が提唱するSociety5.0、超スマート社会の到来に向けて、青年ならではのこれまでにない視点でのイノベーションの創出、迅速な行動力と実現力によって、新たな新潟の都市を開発しましょう。
新潟市は環日本海の中心都市であり、豊かなインフラや地理的要因からして、国際的な拠点都市となれるポテンシャルを秘めています。また、交通網や人口の関係から、新潟県内における拠点都市としての期待感も非常に高いところです。新潟が多様な意味での拠点都市となるためには、拠点化のカギとなる重要な役割をもった関係各所へのアプローチ方法を確立することと、何より官民連携、他団体との協働の視点が必要不可欠です。そして、新潟青年会議所は、これまで先輩諸兄姉が創り上げてきた社会からの信用と、他団体や行政との有機的な繋がりをもっています。この繋がりを途切れさせることなく、十分に活用し、関係性の深化と拠点化の推進へと繋げていくことができると考えます。さらに、協働によって生み出した国際的・国内的な需要は、インフラ整備等のハードの側面に繋がっていきます。

既存のものの発見ではなく創造する視点

新潟が国際拠点都市を目指すために重要な要素は、そこに住まう人や活動する企業が国際的な観点をもち、世界中の人の興味を引くコンテンツを生み出すことです。私たちが目指すのは、新たな新潟の魅力の創造です。価値観が多様化し、常に変動している現代社会において、魅力的な組織やコンテンツを生み出し続けることは容易ではありません。ただ、変わらないものもあります。新潟市民だけでなく、世界中の人々にとって、不変たる基盤を軸として、魅力的なコトとモノも生み出していく必要があります。
2015年9月の国連サミットで採択され、誰一人取り残さないことを誓った持続可能な開発目標SDGsは、日本中の企業や人が取り組む目標として、大きく推進されています。新潟青年会議所においても、2019年度SDGsへの積極的な取り組みをはじめ、メンバー間においてはSDGsが浸透していると感じます。しかし、まち全体がSDGsに取り組む基盤が整っているかといわれると、そうではないと考えます。SDGsは、2030年までに全世界が達成すべき目標を設定したものであり、時間軸や地域によって変わらない普遍的な価値基準です。私たちが、SDGs推進へのリーダーシップを発揮し、行政や企業、一般市民をも巻き込み、SDGsを推進していくことが新潟の魅力を創造する大きなカギとなると考えます。
新潟は、地域にプロスポーツチームがあり、さらには多くの学生や社会人が国際的に実績を残しているスポーツ推進都市です。そして、2020年度は東京五輪が開催される年です。全国でスポーツに対する熱が沸き上がることが想定されます。この東京五輪を契機として、新潟がスポーツ推進都市として、さらなる一歩を踏み出すことができれば新潟の魅力の創造のひとつのきっかけになります。スポーツは、あらゆる人を繋ぐ普遍のツールです。さらに、コンピューターゲーム、ビデオゲーム等をスポーツとして捉えるeスポーツが世界を沸かせています。身体能力に関係なく、多くの人が取り組めるこの新しいスポーツは、まちの魅力を創造する大きな起爆剤となる可能性を秘めています。日本でなじみの深いスポーツだけに囚われるのではなく、門戸を広げ、より多くの人を巻き込める、そんな魅力を創造しましょう。

グローバルな人材に必要な郷土愛

多言語コミュニケーション能力は、国際社会で活躍するためのひとつの重要な要素です。ただし、現在では、AI技術の発展により、多言語に対応する翻訳ツールが広まり、母国語でしか会話ができないような人でも世界で大きく活躍することができる環境が整いつつあります。そんな今、私たちが子どもたちに育まなければならないのは、郷土への想いです。自分の生まれ育った故郷への愛情や誇りは、グローバルに活躍する人材の心の拠り所となり、そして彼らの活躍は世界に新潟を発信するきっかけになります。
新潟県の耕地面積は全国第2位を誇ります。新潟市においても農業は盛んであり、あらためていうまでもなく、米や野菜、その他収穫物は、私たちのまちの大切な資源です。この大切な資源を私たちは誇りに思えているでしょうか。新潟に来た他県の人に、「新潟ならではのお勧めは何ですか。」と聞かれたとき、大半の人は海産物やお米をはじめとした農産物、お酒と回答するでしょう。どんな回答をしようとも、そこには対象への誇りがあります。新潟の資源は郷土への誇りと同義であると考えています。ただ、お米やお酒というのは何種類もあるものですし、それは海産物や農産物でも同様です。私たちは、これらの郷土の誇りをより一層大切に思うのと同時に、その解像度を上げていかなければなりません。今、新潟にある資源を見つめ直し、地域ブランドへと昇華させる運動を構築していきます。
学習指導要領が約10年ぶりに改訂され、2020年4月から小学校での実施が予定されています。グローバル社会等変化の激しい時代に対応する子どもたちの育成のため、実施されるこの改訂は、国の根幹である教育を支える重要な変化です。新しい学習指導要領では、「日本や郷土が育んできた伝統や文化に関する教育の充実」が明記されています。そして、これは学校教育の現場でのみ成し遂げられるものではありません。地域社会の役割をあらためて考え、地域一体となって子どもたちを育てていく環境が必要です。郷土とは何かを再定義し、私たち地域の大人が子どもたちに伝えていくことが、新潟の未来、そして、日本の未来へと繋がっていくと確信しています。

一人ひとりの力を活かすことができる組織

従来の日本型経営の多くはトップダウン型であり、強烈なリーダーシップを有する組織が力を発揮していました。しかし、急速に変化を続ける現代社会において、組織に所属する個々人が変化を捉え自己のものとし、チャンスへと変える力が求められています。固定化された一人の考え方では、はじめの波を超えられても、次の波を超えられるとは限りません。組織の構成員一人ひとりが自身の持ち味や強みを理解し、自分自身の役割を果たすことが組織の活性化へと繋がっていきます。
青年会議所のメンバーは、これまでの人生経験や性格、それぞれの強みが異なる人材が揃い、さらには各メンバーが異なる業種に所属しています。これは、単一の業種で構成されたどんな大企業でも手に入れられない貴重な特質です。青年会議所最大の特徴といっても良いと思います。私たちが、自らの青年会議所活動や発信する運動の中で、この最大の特徴を活かすことができれば、地域に必要とされる存在として、運動を発信し続けることができるでしょう。さらに、2018年度、公益社団法人日本青年会議所で定款変更が行われ、ビジネスの機会が明記されました。2020年度、新潟青年会議所でも、メンバーがビジネススキルの向上やビジネスチャンスと捉えることができる事業を展開していきます。
新潟青年会議所は、これまで多くの事業を実施し、地域にインパクトを与え続けてきました。この新潟青年会議所の歴史は、1000名を超す先輩諸兄姉が、自らの信念に基づいて、まちのために行動した成果であり、私たち新潟青年会議所の個性を形成するものです。歴史によって創られた個性を深く知ることは、私たちが運動を発信し続ける基盤となると考えます。私たちは、今一度、新潟青年会議所の歴史を見つめ直し、体系的に整理し、将来の新潟青年会議所の活動の基盤を構築する必要があるのです。そうして構築した基盤は、今の私たちの進むべき道への大きなヒントを与えてくれると考えます。

組織力を高める多方面での交流

新潟青年会議所は今や日本有数の人数規模を誇る組織へと成長を遂げました。公益社団法人日本青年会議所をはじめとして各所に多くの出向者を輩出し、外からの景色を見た人材が豊富にいます。しかし、どれだけ素晴らしい個性を備えた人材がいようとも、内外に亘る有機的な交流がなければ、個の力を発揮するだけであり、組織の力とはなり得ません。内外の交流の仕組みを強化し、個と個が結びつくことが人の成長に繋がり、そして組織の成長へと結びついていくのです。
大韓民国ソウル汝矣島青年会議所、中華民國板橋國際青年商會との長きにわたる交流は、私たち新潟青年会議所の財産であり、身近な国際交流の場でもあります。多くの先輩諸兄姉が、この身近な国際交流を通して、自己成長の機会を得るとともに、新潟青年会議所の組織力の強化を図ってきました。これからも、彼らとの交流を絶やさぬよう継続していくこと、加えて、より発展的な関係を模索していくことが、新潟青年会議所にとって国際的な成長を遂げるきっかけとなります。そして、2020年度は、横浜の地において世界会議が開催されます。国内における絶好の国際の機会を、メンバーと共有し、さらなる組織と個人の成長へと繋げていきます。
メンバー間の交流を促進することは、メンバーが青年会議所活動に取り組む動機を生み出し、組織の力となります。青年会議所では、一人の力でできることは限られています。新潟青年会議所で取り組む事業でも、日本青年会議所をはじめとする出向の機会でも、一人で成し遂げられることはひとつもありません。私たちは、青年会議所活動のあらゆる場面で、組織における誰かの理解や支援が存在することをあらためて確認する必要があります。そうした理解や支援に対して、感謝の気持ちをもち、それを表現することこそがメンバー間の信頼関係を生み出し、組織力を強化してくれるのです。さらに、そうした組織力をもって、出向の機会を活かし、他団体や他青年会議所との間で円滑な交流を進めることが新潟の未来にとって大きな力となると考えます。なったとき、新潟は確固としたアイデンティティを確立し、誰もが自分らしく生きられるまちへと変わっていくと確信しています。

ブランディングが生み出す運動

新潟青年会議所が地域から必要とされる組織であるためには、組織への信頼を欠かすことはできません。そして、組織への信頼のみならずブランディングを強化し、新潟青年会議所の価値を高めることで、運動の発信力を強化し、地域に対しより良い影響を与え続けることができます。市民の皆様が、新潟青年会議所が発信する運動や事業と組織を結びつけることができるブランディングを戦略的に実行していきます。
私たちの運動や事業の成果は、発信方法が多様化し、ホームページやSNS等のあらゆる媒体で市民の皆様やメンバーに届けることができるようになりました。他方で、現代は情報過多社会であり、情報の受け手側が自分にとって価値ある情報を見極め、選択できる時代でもあります。運動の発信先を特定のターゲットに絞り、そのターゲットに向けて、最適な方法で発信する戦略的な広報活動が必要不可欠です。また、2020年度は5G通信の商用化が予定されており、企業や団体における広報の手法が劇的な変化を遂げることも予測されます。メンバーが自社の広報戦略に活用できるような、時勢にあわせた最適な広報手法を活用し、効果的な内外への広報を展開していきます。
発信した情報が選ばれるものであり続けるためには、その情報を発信する主体である新潟青年会議所そのものの認知度を向上させ、情報の価値を高めていかなければなりません。新潟青年会議所のブランディングに繋がる最も効果的な方法は、地域に「Impact」を与える事業を実施することです。地域のニーズを的確に分析し、青年会議所だからこそできる魅力的な事業を実施することで、地域により良い変化をもたらすことができます。2016年度から実施されている長期的な視点に立った継続事業を活用しながら、記録ではなく記憶に残る事業を構築し、新潟青年会議所の存在そのものをブランディングするそんな転換期を創りたいと考えます。

組織を支える盤石な基盤

新潟青年会議所は、所属するメンバーからの貴重な会費によって運営されており、その運用については、費用対効果の検証は当然のこと、恣意的ではない適正かつ妥当な審査方法によって、審査されなければなりません。そして、会費収入に大きく依存している現在の収入状況では、メンバー数の減少に対応することができず、運動の継続性を担保することはできません。協賛金等の外部資金の導入は必要不可欠です。外部資金は、運動の継続性を高めるために大きな助力となることは確かですが、現在の新潟青年会議所の仕組みで対応できないことも多く、外部資金を受け入れる柔軟な体制と仕組みづくりが急務といえます。従前どおり、厳格かつ適正な審査を継続しつつも、新たな資金獲得の方法を模索する改革が求められています。
青年会議所は、その名の通り会議をする団体であり、意思決定を行う際の会議の重要性はいうまでもありません。組織の意思決定過程における、会議のあり方、進め方、合意形成の方法は、青年会議所の運営を円滑にするばかりではなく、私たちメンバーが社業において活かすことができるトレーニングの場でもあります。そして、個性あふれるメンバーが、その力を遺憾なく発揮するためには、自由討論ではなく、規律ある会議運営が必要不可欠です。さらに、日本青年会議所や新潟JCシニアクラブとの連携によって、組織は一層の力を増し、さらなる強固な基盤を築き上げることができます。これら会議の円滑な運営と連携を扇の要として、盤石な組織を創り上げてまいります。

結びに

2010年度私が新潟青年会議所に入会をして、はや10年が経ちました。尊敬する先輩が幾人も卒業し、新しい人材が数多く入会してくれました。

なぜ青年会議所を続けているのだろう。

10年間このことを自分に問い続けました。尊敬する先輩に聞いたこともありました。自己成長、社会貢献、人脈づくり等、様々な理由があります。しかし、今思えば、最も重要なことは「面白いから」ということです。
皆さんは、子どものころ、将来の夢を聞かれて何と答えたのでしょうか。様々な夢があったかと思いますが、その基準の多くは「面白そうかどうか」ではないでしょうか。
青年会議所は辛いこともあるけれども、悲観的になっていてもはじまりません。

上を向いて歩きましょう。

青年会議所の活動で面白いことに取り組める。そして、それが自己成長や社会貢献に繋がっていきます。仕事を離れて、子どものころに描いた理想の自分やHEROになることもできます。自分が面白いと思い、楽しまなければ、市民の皆様を引き込むことはできません。
青年会議所の運動そのものを面白いと感じることができる、そして大いに楽しみながら自己成長と社会貢献の機会を得ることができる、それが青年会議所です。

 全ての機会を前向きに、自分ごととして捉え、何より思いっきり楽しみながら2020年度を一歩一歩進んでいきましょう。

 個性あふれ、誰もが自分とまちに誇りをもてる新潟へ。

事業計画

(1)協働とイノベーションによって、国際拠点都市新潟を開発する運動
(2)新たな新潟の魅力を創造するとともに、持続可能な社会の開発に資する運動
(3)新潟人としての郷土愛と誇りを醸成し、世界に新潟を発信できる人材を育む運動
(4)メンバーの個性とJCの歴史への理解を深め、組織をアップデートする運動
(5)組織内外に亘る有機的な交流を通じ、メンバーの成長とその活動基盤を強化する運動
(6)波及力の高い発信で、組織ブランドを高め、地域の課題解決を推進する運動